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高森明勅
2018.7.9 07:00日々の出来事

注文の多い「番組出演」

私はこれまで、それなりに様々なテレビ番組に
出演して来たつもりだった。
 
でも、いわゆるバラエティー番組には
殆ど出ていなかった事に気付いた
(テレビ朝日の「芸能人格付けチェック」くらいか)。
 
TBSの番組に出演を依頼された時、
私はいつも通り気軽に応じた。
 
長年、テレビとは無縁の生活をしている
(出演しても視聴はしない)ので、
それがバラエティー番組かどうかも知らなかった
(そもそも“バラエティー番組”というのがどんなモノか、
今もよく分からない)。
 
しかし、他の番組出演とは、
こちらの負担がまるで違う。
 
はっきり言って面倒くさい。
 
早い時点で企画に添った長めの取材を受ける。
 
それを元に最初の台本が上がってくる。
 
それをチェックし、コメントする。
 
暫くするとブラッシュアップされた第2次の台本。
 
それもチェックして連絡を入れる。
 
その後、収録日を調整。
 
当日、午前10時半に最寄りの成城学園前駅に着くと、
車の出迎え(他の番組だと自宅まで車を指し回してくれる
ケースも)。
 
撮影場所の砧(きぬた)スタジオへ。
 
最終の台本を元に打ち合わせ。
 
リハーサルもしっかりメイクをして臨む。
 
MCの質問に答えたり、ゲストやレギュラー出演者
とも絡みながら、フリップを元に説明したり、
そのフリップのシールを剥がしたり、
モニターを使って指し棒で指しながら説明したり。
 
それらを全て“台本通り”にやるように求められる。
 
私は当意即妙のアドリブが好きなのだが。
 
フリップやモニターなど“文明の利器”を使うのも苦手。
 
本番と同じように全部やらされたリハーサルだけで
ウンザリ。
 
それが終わると、
「本番ではMCやゲスト、レギュラーから
アドリブでどんな質問や発言が出てくるか分かりません。
それにも上手く対応して下さい」との注文。
 
こっちは“台本通り”にやりながら、
他の出演者とのやり取りは“アドリブで上手く対応”って、
どうすれば良いのか。
 
昼食を挟んで本番へ。
 
ところが出番の直前に、
いきなり冒頭部分の演出をガラリと変える、という。
 
おいおい、そんな急な変更に、素人が対応出来るか、
こっちは芸能人じゃないんだ!と、心の中“だけ”で
悪態をつく。
 
やっと解放されたのは午後3時過ぎ。
 
私の出番は、実際の放送では僅か15分位らしいのに、
前後5時間近くも拘束された。
 
でも後で業界通に聞くと、
バラエティー番組では文化人=素人が
15分出演するだけで御(おん)の字だとか。
 
そう言われてみると、以前の「芸能人格付け…」でも、
ロケに付き合わされたり、さんざん拘束されて、
放送ではチョコっと出演しただけだった…。
 
放送は7月10日火曜日午後7時から。
 
番組名は「この差って何ですか?」
(最初、聞いた時にはこれが番組名とは思わなかった)。
 
私のコーナーは「祝日と祭日の違い」。
 
中身についてはネタバレになるので差し控える。
 
果たして編集の結果、どんな放送内容になるやら。
 
私自身は、それを視る手段が無いのだが
(後日、DVDが送られて来ても、時間の無駄だから、
今までも視た事がない)。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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